2020 年 89 巻 1 号 p. 52-53
宮城県のダイズ圃場を対象として生育初期の土壌体積含水率の推定を行い,栽培期間中の土壌体積含水率との関係を解析した.UAV撮影画像から得た赤色波長帯反射率と地表面高低差はそれぞれ,実測土壌体積含水率と相関が見られた.これらを説明変数とする重回帰式により,栽培初期の土壌体積含水率を誤差0.021 m3 m–3で推定できた.推定土壌体積含水率は,栽培期間中の実測土壌体積含水率と決定係数0.45以上の関係を示した.以上よりUAVを用いて栽培初期の土壌体積含水率を推定し,湿害発生予測に資することが可能と考えられた.