2022 年 91 巻 3 号 p. 253-254
ソーラーシェアリング水田におけるイネの生産性低下が課題となっていることから,生育時期別日射制限が乾物生産に及ぼす影響を明らかにし,ソーラーシェアリング水田におけるイネを乾物生産,収量および玄米品質の面から検討した.生育時期別の日射制限が乾物生産に及ぼす影響は強く,それにともなって収量および品質面でも影響が表れた.ソーラーパネル下では散乱光は有効利用されているが,パネル角度の可動化や設置間隔の調整などの日射環境の改善により,早期に導入費用の回収が可能であることが示唆された.