2023 年 92 巻 1 号 p. 59-60
茨城県において水田転換畑と畑地で栽培されたパン用コムギ品種「ゆめかおり」の生育診断値,収量と品質を比較した.止葉展開期のSPAD値やNDVI は転換畑で畑地より低かった.転換畑では出穂期に窒素追肥を行ったが,乳熟期のSPAD値やNDVIは転換畑で畑地よりやや低かった.その結果,収量とタンパク質含有率は転換畑で畑地より低かった.転換畑でのタンパク質含有率を高めるためには,生育診断に基づく窒素追肥が有効と考えられ,従来のSPAD値よりも簡便なNDVIが利用できる可能性が示された.