日本作物学会紀事
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栽培
ハダカムギにおける個体当たり茎数の制限が硝子率に及ぼす影響
小野 みいな寺本 尭生原口 晃輔松井 菜奈西森 杏奈南場 大輝山中 美里佳畠山 友翔荒木 卓哉
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2026 年 95 巻 2 号 p. 147-161

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抄録

ハダカムギの品質向上のため,硝子率を低くすることが求められる.しかし,硝子率を安定して低くする技術の確立には至っていない.近年,硝子率は開花日や分げつの発生節位に影響されることが明らかとなってきた.したがって本研究では,密播,窒素低減および人工的に高位節茎を切除した処理区を設けた2ヵ年の試験により,個体当たりの茎数,特に高位節茎の減少は,ハダカムギの低硝子率化に有効かどうか検討した.1条当たりの播種量を慣行の2倍とした密播Ⅱ区と条間を狭くすることで単位面積当たりの播種量を慣行の2倍とした密播Ⅲ区では,対照区と比べ全体の茎に占める高位節茎の割合が低く,個体当たりの茎数も有意に少なくなった.また,人為的に高位分げつを除去した切除区を含め,個体当たりの茎数が少ない処理区では,対照区と比べ硝子率が低く,さらに成熟期の個体当たりの茎数と硝子率との間には,調査した2ヵ年ともに有意な正の相関があった.以上より,個体当たりの茎数を制限する栽培は,硝子率低下に有効であることが示唆された.また,個体当たりの茎数と開花開始から50%の穂が開花するまでに要する日数 (50%開花要求日数) との間には2ヵ年ともに有意な正の相関があったこと,50%開花要求日数と硝子率との間にも,2022/23年試験では5%,2022/23年試験では10%水準で正の相関があったこと,開花が遅い穂ほど硝子率は高かったことから,個体当たりの茎数が少ない区では,開花が早期に揃い,開花の遅い穂の割合が減少することで,硝子率が低下したと推察された.

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