日本作物学会紀事
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タイ国におけるロゼル (Hibiscus sabdariffa var. altissima L.) の栽培に関する研究 : 第2報 播種期, 刈取期および気象要因が繊維収量に及ぼす影響
SERMSRI NawaratDUYAPAT Chairat村田 吉男
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1987 年 56 巻 1 号 p. 64-69

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抄録
タイ国東北部の4試験地において, 品種Ton-Kiewを用い, 2年間圃場試験を行った. 4月下旬を第1回として20日おきに3回播種し, それぞれ播種後75日を第1回として15日おきに210日後まで刈取りを行ない, 繊維収量と気象条件を調べ, 次の結果を得た. 1. 播種期が早いほど繊維収量は高かった. 収穫期に関しては, 播種後165日の開花期ころの刈取りが最高収量(3播種期, 4試験地の平均で, 1979年2,775kg/ha, 1980年1,965kg/ha)を示し, 210日刈取りでは30%以上減収した. 2. 各刈取間隔15日間の収量相対生長率と気象要因との単および偏相関を調べた結果, 雨量はあるレベルまでは収量に対して促進的に働くが, それを越えると減収方向に働くこと, また日照時数は現存量の著しく大きくなる開花期前後には多いほど収量を増すことが推定された.
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