日本作物学会紀事
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水田転換畑におけるダイズの過湿障害 : 第1報 土壌の過湿処理が乾物生産と子実収量に及ぼす影響
杉本 秀樹雨宮 昭佐藤 亨竹之内 篤
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1988 年 57 巻 1 号 p. 71-76

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抄録

水田転換畑で栽培したダイズ(タマホマレ)の生育各期における土壌の過湿処理が, 乾物生産と子実収量に及ぼす影響について調査した. 処理は花芽分化期, 開花期および登熟中期にそれぞれ8-10日間, 畦間に5-8cmの深さに水を溜めて行った. 乾物生産と子実収量に及ぼす過湿処理の影響は, 生育時期が早いほど著しかった. 花芽分化期処理では主茎の伸長, 葉面積の拡大, 乾物重の増加が著しく抑制されるとともに, 莢数, 稔実莢歩合が低下することによって減収した. 開花期処理では, 栄養器官の生長抑制は軽減されたが, 莢数が低下することによって減収した. さらに, 登熟中期処理では, 黄葉期と落葉期が早められた結果, 乾物生産が減少して, 粒重の低下という形で減収した.

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