日本作物学会紀事
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米飯評価のための新しい評価用語による「新形質米」の食味特性プロファイルおよび用途適性
内藤 成弘小川 紀男
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1994 年 63 巻 4 号 p. 569-575

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抄録

「新形質米」の心理的な品質を評価するために, 「白度」, 「つや」, 「型崩れ度」, 「かたさ」, 「粘り」, 「滑らかさ」, 「香り」の7項目からなる「新しい食味評価用語体系」を用いて宮能検査を行った. 各項目については, 基準試料と比較したときの「良い-悪い」や「好き-嫌い」ではなく, 心理的刺激の大小, 強弱を記録する分析型官能検査で評価した. また, 「新形質米」の用途適性を簡易な方法で把握するために, 白飯を食味した後に各々の米の用途適性アンケートを行った. そして, 新しい評価方式による評価の再現性, 項目間の相関および用途適性アンケート結果について検討し, 妥当な結果を得ることができた. ここで, 提案された食味評価用語体系は, 「新形質米」ばかりでなく, 一般の米の食味研究の場合にも十分適用できるものと思われる.

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