抄録
コンニャクの地下部重増加が光合成産物生産に規制されるか否かについて調査した.小葉柄を切除して葉面積を減少させると,地下部重の増加は葉面積が小さいほど少なく,葉面積当りの地下部増加重は葉面積には関係なく,約0.2gdm-2週-1でほぼ一定であった.遮光処理により葉面積は相対照度15%で約1.5倍になり,地下部重は相対照度50%までは100%区と大差なかったが相対照度25%以下では地下部肥大は低下した.開葉後1週間後から43日間にわたり夜間にも葉面位置で16kLxの光を14時間照射処理して昼夜光合成を行わせると,全重と地下部重は対照区に比べ各々約1.5倍に増加した.このようにコンニャクの地下部器官の乾物重の蓄積には光合成産物の量が関係していると推察された.