日本色彩学会誌
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空間分解分光(SRS)法を用いた肌の透明度測定装置の開発
高松 操松本 和二
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2018 年 42 巻 3+ 号 p. 83-

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抄録

 肌の透明度の測定を主な目的とした半透明試料の吸収係数及び散乱係数を測定・算出できる透明度測定装置(プローブ測定面:20×90 mm, プローブ高さ:60 mm,分光部:40×40×150 mm,光源部70×70×110 mm)を開発した.一般的な測色器ではクベルカムンク方程式が利用されていることが多いが,生体など非破壊にて測定できるという利点から拡散方程式を用いた空間分解分光法(SRS)を測定法として採用した点が大きな特徴である.肌の色の見えや「透明感」という肌の印象評価において,皮膚の透明度の測定することが重要と考えられるため,肌の色研究や化粧品開発における評価試験法としての活用が期待できる.また非破壊で測定できるので果実や野菜など様々な半透明試料の透明度測定に利用できると考えている.今回は装置の説明と手のひらの皮膚を測定した際のデータを例に測定・算出の流れを説明する.

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© 2018 一般社団法人 日本色彩学会
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