抄録
米のアミロース含量はご飯の食味に大きく係わり、その含量が多いとご飯は粘りがなくなりおいしくなく、少ないとご飯は粘りを増しておいしいとされる。アミロース含量はおもにオートアナライザーを用いて吸光度方式で測定されるが、前処理と測定に時間がかかり分析には専門技術が必要である。このため素人による大量分析が難しくアミロース含量測定は重要であるものの後回しにされる感がある。最近、米の食味評価装置が急速に普及し、アミロース含量はその分析項目の一つに加えられ、近赤外線透過方式によって瞬時に測定することが可能となった。しかし、その測定値の信頼性に疑問を持つ声もある。そこで、米の食味評価装置を利用したアミロース含量の簡易測定法の信頼性について検討した。