日本作物学会関東支部会報
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陸稲根系の深根性の品種間差に関わる根の形態的形質
阿部 淳森田 茂紀山岸 順子鷲頭 登近藤 始彦
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p. 64-65

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抄録

陸稲の品種には深根性の程度に大きな変異があり(Nemoto et al., 1998)、干魃年には、早生以外の品種では、土壌深層の根量の多い品種ほど稔実率が高く、干魃害を避けやすいことが報告されている(平山ら, 1995)。根系の深根性に関わる個々の根の形態的形質としては、1)根の伸長速度、2)根の伸長期間、3)根の伸長角度の3つが考えられる。すなわち、伸長速度が大きく、鉛直下方向に近い角度で長期間伸長を持続できる品種の方ほど、土壌深層に発達する根の割合が高まると期待される。この際、節根の始原体は茎内に形成されることから、水稲の場合(森田ら, 1997)と同様に茎形質との関連も予想される。

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© 1998 日本作物学会関東支部
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