Journal of Clinical Simulation Research
Online ISSN : 2433-054X
原著
医療安全チームトレーニングTeamSTEPPSの効果と課題
永山 正雄 吉田 穂波横山 直司岡田 香住梁 成勲
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ジャーナル オープンアクセス

2014 年 4 巻 p. 34-44

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抄録
【背景】医療は医療従事者のみで成り立つものではなく,医療受給者とその家族,社会システムのすべてが密接に関わっている。医療従事者がチームとして協働するために,さまざまなチームのモデルが呈示されている。
【対象と方法】われわれの施設は,わが国に導入された医療安全管理チームトレーニングである日本内科学会専門医部会患者安全TeamSTEPPSワークショップに他施設に先駆けて取組んだ。本報告ではワークショップ開催前後に参加者に施行したアンケート調査結果の解析から,TeamSTEPPS受講が職員のチーム医療の認識に及ぼす効果と課題を検討した。
【結果】ワークショップ参加者と見学者の患者安全,TeamSTEPPSに対する関心,理解と共感は,ワークショップの進行に連れて和やかな中に深まり,TeamSTEPPSは多科多職種職員のチーム医療の意識と認識を急速に向上させることを示した。
【考察】TeamSTEPPSと同様のアプローチは,多科多職種による救急・集中治療シミュレーション教育に応用出来る可能性があること,過ちをおかした後の対応に関する観点をTeamSTEPPSに加える必要があることを強調した。
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© 2014 日本災害医療教育研修協会
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