2015 年 14 巻 3 号 p. 42-46
道南圏の重症患者の航空搬送の今後の課題について述べた。道南圏では、北海道で4機目のドクターヘリが2015年2月16日から開始されることが決定した。これに、北海道で3年間に渡って実施された「北海道地域医療再生計画」の固定翼機による搬送事業を加えることにより、将来的に救急患者の航空搬送が充実するものと期待される。この搬送事業では、特に小児に対する札幌市への搬送がスムーズにいった。3年間のうち冬期運航を含めて12ヶ月間の搬送が試行された。12ヶ月の要請件数は134件で、出動は85件(63.4%)であった。今後、青森県などの近隣県との、ドクターヘリや固定翼機を通しての救急の連携も期待したい。