日本交通科学学会誌
Online ISSN : 2433-4545
Print ISSN : 2188-3874
ドライバの出眠時における自動運転から手動運転に遷移する際の覚醒手法に関する研究
後閑 雅人, 廣瀬 敏也
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2019 年 19 巻 1 号 p. 9-19

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抄録
本研究では、Society of Automotive Engineers(SAE)で定義されている自動運転システムレベル4に着目している。自動運転システムレベル4は、ドライバによるシステムの監視義務がなく、高速道路などの限定区域での完全自動運転であり、ドライバが車内で睡眠を取ることも可能となる。しかし、出眠後のドライバは覚醒時に比べて反応が鈍く、自動運転システムから運転操作を適切に引き継げないことが報告されている。本研究の目的は、高速道路の自動運転中において、ドライバが睡眠を取ることを想定し、出眠時のドライバが運転操作を適切に行えないことを踏まえたうえで、出眠時のドライバが覚醒時と同等の運転操作を行うことが可能になる覚醒手法による刺激の提示時間について検討することである。実験シナリオ(以下、ドライバの覚醒手法検討実験)は、まずドライバが自動運転システムを使用し、高速道路の左車線を走行中に睡眠を取る。その後、高速道路出口付近で自動運転システムが実験参加者に警告し出眠させた後、運転操作を遷移させる。実験参加者は自身で市街地を運転し、停止しているトラックの死角から飛び出してくる歩行者を避けるためにブレーキ操作を行うものである。ドライバの覚醒手法として、ドライバに警告を提示した後、エアコンの送風と座席の振動による2つの刺激を2分間、または5分間与えた場合を比較検証することにより、評価することとした。なお本検証内容は、衝突事故の危険性がきわめて高いものであるため、実験参加者の安全性を考慮してドライビングシミュレータを使用して実験を実施した。ドライバの覚醒手法検討実験から、出眠時のドライバに5分間の送風と座席の振動による刺激を与えることにより、ドライバは自動運転システムから運転操作を引き継ぎ、覚醒状態と同等のブレーキ操作の反応時間とブレーキ踏力にて運転操作することができることを明らかにした。
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© 2019 一般社団法人 日本交通科学学会
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