抄録
オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方として示された「デジタル・ライブラリー」の実現に際して,海外大学図書館の動向や活動事例等を把握するため,2024年11月に台湾の5大学図書館を訪問してインタビュー調査を実施した。その結果,国内ILLの体制や電子ジャーナル等契約コンソーシアムなど日本との類似性が多い取組と,電子ブックの導入拡大や生データの保存も含む契約体制の構築,国家規模での研究データリポジトリの整備,専門人材確保・養成の体制整備など,際立って日本と異なる取組の両者が確認された。