大学図書館研究
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論文
中国の大学図書館におけるレファレンスサービスの現状と将来
朱 麗娜
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ジャーナル オープンアクセス

1998 年 54 巻 p. 9-17

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抄録

中国の大学図書館におけるレファレンスサービス業務の内容は,主に学内外利用者の特定文献や特定主題に関する情報の要望にもとづいて,自館が所蔵する文献を提供したり,自館が所蔵しない場合は,図書館間現物貸借・複写サービス及びオンライン検索など進んだ方法によって必要な文献を提供することが一般的である。このようなレファレンスサービス業務は,徐々に中国の大学図書館における情報サービス業務の中核に成りつつあり,今後ともその役割が一層強化され深まっていくであろう。

私は幸いにも1997年10月から1年間,明治大学図書館に研修生として受け入れられた。研修テーマは,「大学図書館の科学的管理」及び「文献サーチ・サービス」で,大学図書館における業務システムとレファレンスサービスについて学んでいる。レファレンスの基本は同じであっても,その質や深化の度合いにおいて,中国の水準は日本のそれに遥に遅れをとっていることを痛感させられた。本稿ではこの間の経験を踏まえながら,中国の大学図書館におけるレファレンスサービス及び学術情報ネットワークの現状を紹介し,今後の展望について考察する。

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1998 (c) 大学図書館研究編集委員会
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