2004 年 71 巻 p. 1-10
メタデータはインターネットとその周辺技術の進化と共に,益々図書館にとって意味深い存在となった。メタデータを応用した技術は次世代目録や図書館ポータルの構築になくてはならないものだからである。そして,メタデータにおいても質の高い主題アクセスの重要性が“ベイツレポート”など世界の動向からうかがい知ることができる。本稿は国立情報学研究所(NII)メタデータ・データベース共同構築事業でメタデータスキーマとして採用された『米国議会図書館件名標目表(LCSH)』について,その特徴と国際的評価,採用のメリットを確認することで,世界標準であることの有用性がもたらすLCSHの可能性を考察する。