口腔衛生学会雑誌
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原著
補助者の位置における歯の切削時の飛散粉塵濃度と口腔外バキュームの除塵効果
大橋 たみえ石津 恵津子小澤 亨司久米 美佳磯崎 篤則可児 徳子
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2004 年 54 巻 1 号 p. 28-33

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抄録
歯の切削時に発生する飛散粉塵には,種々の口腔内細菌が付着している可能性があり,歯科医療従事者への細菌曝露の原因となる.そのため,特に発生源での切削粉塵の除去対策が重要である.本研究では,補助者の口唇中央部を測定点として,測定時間を0〜34秒,44〜78秒として,歯の切削時の飛散粉塵濃度を測定し,口腔外バキュームの位置による除塵効果を検討した.その結果,径が2μm以上の粉塵は検出限界以下を示したが,0.3〜2μmの粒度では,粉塵粒子径の小さいものほど濃度が高い傾向があった.本研究で使用した口腔外バキュームは,0.3μm以上の粉塵粒子のうち,0〜34秒では85%以上,44〜78秒では71%以上を除去可能であり,歯の切削時における飛散粉塵の除去に有効であることが示された.また,口腔外バキュームの位置による除塵効果を3条件について比較検討し,除塵効果の高い口腔外バキュームの位置は,粒度により異なることを確認した.著者らの歯科医師の口唇中央部での報告と比較すると,補助者の位置での飛散粉塵濃度は,歯科医師の位置よりも低いことが示された.また,最も除塵効果の高い口腔外バキュームの位置条件は,歯科医師の位置で測定した場合とその傾向が異なることが確認された.
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© 2004 一般社団法人 口腔衛生学会
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