口腔衛生学会雑誌
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原著
新潟県の障害児者施設利用者における口腔保健の実態および歯科専門職配置との関連
宮本 茜田村 浩平杉本 智子葭原 明弘
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2021 年 71 巻 3 号 p. 126-135

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抄録

 障害児者の歯科保健は,全身の健康管理において大変重要であるが,その取り組みは施設ごとに大きく異なる.本調査では,新潟県における障害者施設利用者の歯科診療受診状況,および歯科保健取組状況について調査することで,実態および課題を把握し,特に歯科専門職の配置による有効性を評価することを目的とした.

 新潟県内で開設されている全障害児者施設1,021か所を対象に調査を行ったところ,有効回答があった801施設のうち5.1%に歯科専門職(歯科医師,歯科衛生士)が配置されていた.施設における歯科保健管理,歯科医療,および食事介助や摂食機能維持の状況を評価した.ロジスティック回帰分析の結果,歯科専門職の配置がある施設では,歯科健診を受ける機会(調整オッズ比=7.02,95%信頼区間=2.66‒18.55),歯科保健指導を受ける機会(調整オッズ比=4.34,95%信頼区間=1.98‒9.51),歯科疾患予防の取り組み(調整オッズ比=3.97,95%信頼区間=1.50‒10.44),歯科専門職との日常連携(調整オッズ比=5.02,95%信頼区間=2.29‒10.99),歯科専門職への相談(調整オッズ比=6.53,95%信頼区間=2.46‒17.35),および歯科保健がニーズを満たしている割合(調整オッズ比=3.37,95%信頼区間=1.58‒7.15)が有意に高かった.

 障害児者施設における歯科専門職の配置が,歯科保健に有意に関連していることが示唆された.

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© 2021 一般社団法人 口腔衛生学会
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