口腔衛生学会雑誌
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原著
3歳児う蝕に影響を与える要因:行動変容に対する妊婦歯科健康診査の有効性
坂本 治美, 福井 誠, 土井 登紀子, 吉岡 昌美, 日野出 大輔
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2023 年 73 巻 1 号 p. 31-41

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抄録

 本研究の目的は,3歳児う蝕に影響を与える要因分析,および後ろ向きコホート研究によりう蝕関連の口腔保健行動に対する妊婦歯科健康診査の有効性を検証することである.

 研究対象者は,2015年から2020年までに徳島県鳴門市が実施した1歳6か月児健康診査と3歳児健康診査の両方で歯科健康診査を受けた647人の子どもとその母親である.二項ロジスティック回帰分析により,3歳児う蝕と1歳6か月児または3歳児健康診査時のアンケート結果からの口腔保健行動の項目との関連を分析した.さらに,妊娠中に定期的な歯科健診を受けていなかった対象者480名を,鳴門市が実施した妊婦歯科健康診査を受けた妊婦健診群と非健診群の2群に分け,出産後の口腔保健行動の相違を2群間で分析した.

 3歳児のう蝕有病率は14.5% であり,間食回数または規則性,母親の定期的な歯科健診,歯周病に関する知識,母親または家族の喫煙習慣と有意に関連していた.また,出産後に定期的な歯科健診を受ける母子の割合は増加し,1歳6か月時の母親の定期歯科健診受診率は,妊婦健診群では非健診群に比べて有意に高かった.

 これらの結果から3歳児う蝕に関連する要因として,間食,定期歯科健診,歯周病に関する知識,喫煙習慣が示された.さらに,妊婦歯科健康診査は,出産後の定期的な歯科健診受診など,母親が自分自身や子どものための良好な保健行動獲得に影響を与える可能性がある.

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© 2023 一般社団法人 口腔衛生学会
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