抄録
これまで,本邦では小児リウマチ分野の治療薬としては,プレドニゾロンしか承認が取得されていない。小児リウマチ学会では,平成13年度から厚生労働科学研究費補助金「小児等の特殊患者群に対する医薬品の用法及び用量の確立に「関する研究」(旧大西班)に参画させて頂き,平成14年度には「若年性特発性関節炎におけるメトトレキサート(MTX)の適応外使用」,15年度には「小児リウマチ性疾患全般におけるシクロホスファミドの適応外使用」の承認に向けた申請基礎資料を作成し,平成17年度には厚生労働省小児薬物療法検討会検討会に候補薬として上記2品目が選出され,現在,各々の薬剤の本学会における使用実態調査を行い,適応外使用の承認を目指している。特に,MTXは若年性特発性関節炎に対する治療の中核を担う薬剤であり,ランダム化比較試験で関節型においてプラセボより効果的で,放射線学的な改善をもたらすことが実証されている。また患者のコンプライアンスも良く,この薬剤の副作用として知られる肝機能障害,肺病変は本症での投与量が少量で済むためか重篤化することは殆どない。以上のように,MTXは治療上必須の治療薬であり,これまでの検討で有効性,安全性について十分な合意が得られている。