抄録
小児科病棟における医薬品の適応外使用の問題点を検討するため,小児患者の保護者から受けた処方薬剤に関する質問の内容及び質問を受けた薬剤の小児適応の有無について調査した。2007年5月1日から同年8月31日の4か月間に滋賀医科大学医学部附属病院(以下,当院)小児科病棟において,服薬指導時に受けた質問件数は74件であり,そのうち52件(70.3%)が適応外使用された薬剤に関する質問であった。74件の質問の対象となった医薬品は52品目で,そのうち30品目(57.7%)が適応外使用の薬剤であった。小児医療の現場では,医薬品の適応外使用を余儀なくされていることが多く,今回の調査でも適応外使用された薬剤についての質問が多くを占めていた。小児科病棟での服薬指導の場においては,小児適応の有無に関わらず,保護者から処方された薬剤に関する質問を受ける。特に粉砕化や懸濁化したときの薬効や薬物動態等については回答できる根拠が乏しいため,正確な返答に窮することがある。しかし,薬剤師は保護者が安心して,患児に服薬させることができるような,きめ細かい服薬指導が必要である。適応外使用を早急に解決していくことは小児薬物療法の質向上に重要な課題と考えられた。