抄録
我々は,メチマゾールエンブリオパチー(MMI embryopathy)患者で既報告にない所見(後部尿道弁,気管気管支軟化症)を認めたので報告する。患児は,本症で高頻度に見られる頭皮欠損や後鼻孔閉鎖はなかったが,1母体が胎芽期にMMIを服用していたこと,2多臓器にわたる臨床症状があること,3臨床症状の発生過程の障害時期が胎芽期に一致することから,本症例はMMI embryopathyであると診断した。後部尿道弁および気管気管支軟化症は,それらの発生時期や発生機序からMMIによるembryopathyと考え,これら二症状を本症の臨床症状として提案すべきと考えた。