日本小児臨床薬理学会雑誌
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Wilson病に対する亜鉛製剤の服用法に関する検討
清水 教一中村 浩章井上 美沙子青木 継稔
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2009 年 22 巻 1 号 p. 120-123

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抄録
Wilson病は常染色体劣性遺伝形式をとる先天性銅代謝異常症の代表的疾患である。肝臓を始め,中枢神経,角膜,腎臓などの諸臓器に銅の過剰な蓄積が生じる。Wilson病は銅キレート薬や亜鉛製剤にて治療が可能な疾患である。現在,亜鉛薬の服用方法は,食前1時間あるいは食後2時間が推奨されている。しかし,以前には食後あるいは食前の内服が実施されてきた。本研究にて筆者らは,服薬法の違いにおける亜鉛薬の吸収効率の差について検討した。対象は,銅キレート薬との併用にて亜鉛薬を食後に服用したWilson病症例1例,銅キレート薬と併用しながら食後内服から食後2時間内服へ変更した1例,ならびに亜鉛薬単独内服にて食後2時間あるいは食前1時間に服用した2例である。これらの症例の血中亜鉛濃度と尿中亜鉛排泄量を測定した。亜鉛薬を食後に内服した症例に対し食後2時間にて内服した症例では血中亜鉛濃度は明らかな高値をしめした。また,服薬時間を食直後から食後2時間に変更した1例においては,尿中亜鉛排泄量が明らかに増加した。これらの結果より,日本人の食生活においても,亜鉛薬の食前・食直後内服は亜鉛薬の治療効果を低下させる可能性が考えられた。
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© 2009 日本小児臨床薬理学会
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