日本小児臨床薬理学会雑誌
Online ISSN : 2759-9256
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小児造血幹細胞移植後の凝固障害に対するリコンビナントトロンボモジュリン製剤の安全性に関する検討
田野島 玲大後藤 裕明加藤 宏美横須賀 とも子梶原 良介横田 俊平
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2011 年 24 巻 1 号 p. 82-85

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抄録
リコンビナントトロンボモジュリン製剤(rTM)は遺伝子組み換え型トロンボモジュリンであり,播種性血管内凝固(DIC)の治療薬として2008年に発売となった新規薬剤である。造血幹細胞移植において成人領域でrTMはDICのみならず,移植関連微小血管内皮障害(TMA)の治療に有効であるという報告があるが,小児領域におけるrTMの有効性と安全性は証明されていない。当院では2009年8月から小児患者に対する造血幹細胞移植後早期の凝固障害に対してrTMを使用している。造血幹細胞移植後5日目以降30日目以内かつD-dimerの値が1.0μg/ml以上となった患児を適応症例とした。2010年7月まで6名の患児が対象となった。患児の平均年齢は5.5歳であった。rTM使用後6例ともD-dimerの改善を認め,TMAの発症はなかった。移植1ヶ月後のD-dimerの平均は0.36μg/mlであり,過去にrTMを使用しなかった移植症例のD-dimerと比較して低い傾向にあった。rTMに起因すると考えられる出血などの有害事象は認めなかった。rTMは小児患者の造血幹細胞移植後の凝固障害に対し,安全に投薬が可能であった。今後多数例での検討が必要であるが,rTMは小児にも安全に施行でき,造血幹細胞移植後の凝固障害に有用であることが示唆された。
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© 2011 日本小児臨床薬理学会
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