日本小児臨床薬理学会雑誌
Online ISSN : 2759-9256
Print ISSN : 1342-6753
2015-2016 シーズンインフルエンザワクチン接種と小児におけるインフルエンザ罹患との後方視的研究
米田 真紀子中谷 恵理青谷 裕文中川 雅生
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 29 巻 1 号 p. 109-112

詳細
抄録
2015-2016シーズンのインフルエンザワクチン(以下,ワクチン)接種と罹患について後方視的に検討した。2016年3月1日から4月30日までにきづ川クリニックを受診した1歳~15歳の小児患者のうち,アンケートに同意の得られた保護者162名の回答を対象とした。アンケートは,年齢,性,ワクチン接種の有無,今シーズンのインフルエンザ罹患の有無,罹患があった場合の最高体温と37.5℃以上の発熱があった日数を無記名で記載いただいた。ワクチン接種の有無と罹患率,およびインフルエンザに罹患した群ではワクチン接種の有無で年齢・発熱日数・最高体温を比較した。ワクチン接種の有無での罹患率は各々19/73(26.0%),40/85(47.1%)で接種者に低い傾向があった。インフルエンザの型別では,インフルエンザAの罹患率は各々6/73(8.2%),18/85(21.2%),インフルエンザBの罹患率は各々13/73(17.8%),18/85(21.2%)であり,インフルエンザAの罹患率が低い傾向にあった。インフルエンザに罹患した群では,ワクチン接種群において非接種群より最高体温(38.7±0.74℃,39.3±0.75℃)は低く発熱持続日数(2.33±1.53日,3.46±1.25日)は短い傾向を認めた。インフルエンザワクチンの有用性を検証することは今後の重要な課題であり,今回のデータが予備的な資料として参考になりうると考える。
著者関連情報
© 2016 日本小児臨床薬理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top