日本小児臨床薬理学会雑誌
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新生児への胃管投与における薬剤通過性の改善方法の検討
須田 沙也加内田 淳福嶋 知樹河野 寛之橘田 文彦河田 圭司手塚 春樹鈴木 正彦
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2017 年 30 巻 1 号 p. 15-19

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抄録
新生児では,1日の水分摂取量が制限される事例が多く,薬剤の胃管投与においても少量の水で溶解する必要がある。また,使用する胃管が細いため薬剤による胃管の閉塞がしばしば問題となる。薬剤の胃管等への残存および胃管の閉塞は,意図した投与量を患児に投与することができないだけではなく,胃管の入れ替えなど患児や医療スタッフの負担にもつながる。そのため,胃管等への薬剤の残存および閉塞の回避は非常に重要である。しかしながら,新生児への薬剤の胃管投与について検討した報告はない。そこで,本研究では,新生児での使用頻度が高い薬剤において胃管投与時の通過性および閉塞について評価し,その改善方法について検討した。試験薬剤は,山梨大学医学部附属病院(以下,当院とする)新生児集中治療室(NICU),新生児治療回復室(GCU)で2015年度における使用頻度が高い内服薬とし,試験量は体重3kgの児を想定し設定した。胃管は当院で使用している最も細い4Frの胃管を使用した。試験操作として,各薬剤をシリンジ内で水に溶解後,胃管に注入し,水,エアーでフラッシュを行い,胃管通過した薬剤量から薬剤通過性と閉塞について評価した。さらに,溶解液量,水のフラッシュ量,水の温度等を変更し,再度評価を行った。今回評価に用いた20品目の薬剤のうち,4品目の薬剤で胃管の閉塞を認め,16品目の薬剤で胃管やシリンジ等への薬剤の残存を認めた。本研究により,初回設定した溶解液量では胃管の閉塞を認めたが,溶解液を増量することにより,胃管の閉塞を回避できる薬剤があることが判明し,新生児への薬剤の胃管投与において,薬剤毎に投与条件を設定することが,薬剤の残存および胃管の閉塞回避に有用であることが示唆された。また,各薬剤の胃管投与の方法について医療スタッフ間で情報共有することにより,患者への安全・安定な医療の提供及び医療スタッフの負担軽減に貢献できると考える。
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© 2017 日本小児臨床薬理学会
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