抄録
ロタウイルスワクチンの影響を検討するために,ロタウイルスワクチン導入前後における当院のロタウイルス胃腸炎の入院患者数と北海道道北地域の腸重積の発症頻度を検討した。ロタウイルスワクチン導入前の2003年から2011年までの9年間の平均年間入院患者数は49.3人であったが,導入後の2012年から2015年の4年間は24.5人とほぼ半減した。腸重積の好発年齢である1歳未満における発症頻度は人口10万人あたり,2010年から2012は157.4(95%信頼区間:28.0-287.0),2013年から2015年が92.6(95%信頼区間:6.8-191.8)と減少したが有意差は認められなかった。3名がロタウイルスワクチン接種後に腸重積を発症したが,いずれも接種後1か月以上経過していた。