日本小児臨床薬理学会雑誌
Online ISSN : 2759-9256
Print ISSN : 1342-6753
フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(FAD)投与による血圧への影響
寺岡 知香浅原 章裕藤田 敬子平野 慎也
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 32 巻 1 号 p. 28-32

詳細
抄録
大阪母子医療センターにおいて, ミトコンドリアレスキューとしてビタミン B2 製剤であるフラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム (フラビタンⓇ, 以下 FAD) を点滴静注した 16 例に対し, 血圧の変動について調査した。 16 例の年齢の内訳は, 1 か月未満が 6 例, 1 か月以上 2 歳未満が 7 例, 2 歳以上が 3 例であった。 投与量は 16 例中 15 例が 10mg/kg以上で投与されており, 投与時間は 3 時間から 6 時間で投与された症例が最も多く 14 例で, 24 時間持続投与された症例が 2 例含まれていた。 16 例中 14 例で点滴静注後血圧の低下傾向がみられた。 低下傾向がみられなかったのは 2例で 24 時間持続投与されていた症例であった。 すべての症例において, 心拍数の変化はみられなかった。ミトコンドリアレスキューとしてビタミン B2 製剤である FADを投与する際は,血圧が低下する傾向があるため注意する必要があり, その対策の 1 つとして投与時間を長くすることで血圧の低下を防ぐ可能性があると考えられた。
著者関連情報
© 2019 日本小児臨床薬理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top