抄録
高緯度・寒冷な地理的条件によりビタミンD(VitD)欠乏のリスクが高い北海道道北地域にて,早産児を含む新生児・ 乳児延べ137名の臍帯血および血清25-hydoroxyvitamin D(25OHD)値を評価し,一部の早産児に対しVitDサプリメントの効果を検討した.早産児60名を含む新生児106名の臍帯血25OHD値は在胎週数,出生体重・プロポーション,季節にかかわらず著しく低値であり,全体の99%が12 ng/mL未満の欠乏状態,52%は測定感度未満であった.また生後5か月までの乳児期においても大半がVitD欠乏状態であった.VitD 400単位/日を投与した早産児13例の多くは20 ng/mL以上まで上昇したが,3例では十分な上昇がみられなかった.当地域における新生児のVitD欠乏は深刻であり,積極的なVitD投与が必要である.一方,その至適投与量についてはさらなる検討が必要である.