抄録
小児の薬物治療において,アジスロマイシン(以下,AZM)細粒は,さまざまな感染症の治療に広く用いられているが,AZMの強い苦味のため,しばしば服薬拒否を引き起こす.近年では後発医薬品メーカー各社が,付加価値のある後発医薬品を開発しているが,服用性の違いは明らかでない.そこで本研究では,AZM細粒を対象に,先発医薬品および6品目の後発医薬品について,服用性に関わる因子である,懸濁・分散性,粒子径,ヒト官能試験による,苦み・甘味・ざらつき強度の比較評価を行った.その結果,懸濁・分散性,粒子径分布,苦味・甘味・ざらつき強度が製剤間で大きく異なり,服用性に大きく影響を及ぼすことが認められた.小児が服用しやすく,服薬介助者にとっても苦労のない製剤を選択するにあたり,製剤の懸濁・分散性,製剤の苦味・甘味・ざらつき強度の服用性に関する情報の収集・評価・提供は非常に重要であることが示唆された.