日本小児臨床薬理学会雑誌
Online ISSN : 2759-9256
Print ISSN : 1342-6753
出生前母体硫酸マグネシウム投与による新生児の未熟児動脈管開存症発症リスクの検討
永木 理穂河田 興小森 浩二小西 麗子眞島 崇向井 啓小村 純子高尾 由美盆野 元紀
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2020 年 33 巻 1 号 p. 8-13

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抄録
【目的】切迫早産の治療で子宮収縮抑制剤の硫酸マグネシウム(MgSO4)が広く用いられている.母体への出生前MgSO4投与による新生児の未熟児動脈管開存症(PDA)発症リスクの増加を検討した.【方法】2014年から2016年に京都医療センターで出生し,NICUに入院した在胎32週未満の児34名を対象に,母体へのMgSO4投与群と非投与群について,2群間の症候性PDA,インドメタシン治療,症候性PDAに対する手術等について,NICU入院児登録データベースで後向きに検討した.【結果】投与群の20例中10例(50%)に症候性PDAを認め,非投与群の14例中1例(7%)と比較して発症率が約7倍高かった(p=0.0086).インドメタシン治療は9例(45%)と1例(7%),手術は4例(20%)と0例(0%)であった.一方で,投与群では在胎期間(週)は有意に短く(中央値(四分位範囲)で28.7(27.3-30.4)対30.4(28.6-31.4); p=0.0439),呼吸窮迫症候群の合併例も多く(19(95%)対9(64%);p=0.0208),未熟性が強い傾向であった.【結論】母体への出生前MgSO4投与が新生児の症候性PDA発症の要因である可能性が示された.症候性PDA発症の要因として他の在胎期間などの未熟性も考慮しなければならない.
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© 2020 日本小児臨床薬理学会
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