抄録
小児アレルギー診療において,喘息の吸入指導や食物アレルギーにおけるアドレナリン自己注射の注射指導等の薬物療法指導は,治療効果に直結するため重要である.本稿では喘息の吸入指導やアドレナリンの注射指導,アトピー性皮膚炎のスキンケア等に関して指導の成功例や不成功例,他院で指導しておらず当院で指導を行った例など7症例を提示し,具体例を通して当院のアレルギーエデュケーターの指導の実際や医師との連携について説明する.それとともにPAEによる指導が伴うことにより,診療の質の向上(医師の診療時間の短縮,個々に合わせた細やかな指導の実現,患者・患者家族の疾患に対する理解の向上,アドヒアランスの向上)や質の高いチーム医療,地域との連携といった指導の有用性の点と,丁寧な指導には時間がかかることやアレルギー専従でないため他の業務との兼ね合いの問題や指導料がとれないといった課題についても述べる.