抄録
近年,疾患ガイドラインの普及や治療薬の開発により小児アレルギー診療の進歩は著しく,多くの症例でコントロールは可能となったものの,重症化する症例は少なからず存在する.長期にわたり良好なコントロール状態を維持するためには,適切な継続治療が必要であり,そのためには患児ならびに保護者の治療アドヒアランス向上が不可欠である.治療アドヒアランス向上のためには,患者教育,特に学童期からは患児の成長発達段階や理解能力に応じたセルフケア支援を行うことが重要である.単に一方的な説明や指示だけではなく,患児と治療目標を共有し,病気や治療への理解,治療の実践状況を確認しながら治療努力を評価し,パートナーシップを深めていくことが求められる.しかしながら限られた診療時間の中で医師のみで全て対応するのは難しく,多職種協働で薬物療法などの指導を進めていくことがとても大切である.