抄録
小児領域では抗菌薬適正使用の目的に「目の前の患児とその家族,そして未来のこども達を耐性菌から守り,かつ有効な抗菌薬を未来に残すこと」が掲げられている.われわれは,小児薬物療法に関心をもつ薬剤師や医師等が参加する小児薬物療法研究会にて,2020年より保険薬局から一般市民向けの薬剤耐性(Antimicrobial Resistance:AMR)対策啓発資材配布を企画し,薬剤師の行動や意識へ与えた影響と要因を調査している.2020年度は,AMR対策アクションプランの認知度が高いほど配布企画への参加に結びつきやすいことや,小児薬物療法研究会でAMR対策活動に取り組むことで活動への興味と継続化の波及効果が期待できることが示された.2021年度に実施した本研究では,配布企画を継続することで AMR活動への興味や小児医療を守る使命感が醸成され,薬剤師の服薬指導を介したAMR対策啓発の実践を促す可能性が示された.