環境化学
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ガスクロマトグラフィー/質量分析法による環境試料中の農薬の定量
水野 勝
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1991 年 1 巻 3 号 p. 543-548

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抄録

環境試料 (水質, 底質) 中のシマジン, クロルニトロフェン, クロロタロニル等の6種類の農薬について, キャピラリーカラムを用いたGC/MS法による一括の分析法の検討を行った。水質試料はジクロロメタンで抽出し, 脱水濃縮後, ヘキサンに転溶して測定した。底質試料はアセトンで抽出し, ジクロロメタンに転溶後, さらにヘキサンに転溶し, これをフロリジルカラム処理し, 濃縮して測定した。
本法では環境試料中のppbレベルのこれらの物質を定量することができ, 添加回収率は水質試料で85%以上, 底質試料でクロロタロニルを除いて70%以上であった。この測定方法は, 他の類似した構造の農薬の分析にも適用できると考えられた。

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