環境化学
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富士市における有害大気汚染物質濃度の調査結果について (2)
―各種有害化学物質の濃度分布図の作成と汚染原因の推定―
房家 正博篠原 英二郎雨谷 敬史大浦 健杉山 智彦杉崎 充村上 篤司松下 秀鶴
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2001 年 11 巻 3 号 p. 539-547

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抄録
富士市内の有害大気汚染物質調査結果の中から20物質を選定し, その測定値と補間計算結果から各物質の濃度分布図を作成した。そして, この濃度分布図の高濃度区域と発生源との関連を調べた。その結果,
1) ベンゼンやホルムアルデヒドの濃度は主要幹線道路沿いに高いことが認められた。また, トルエンやアセトアルデヒドもベンゼンやホルムアルデヒドと同様の分布を示した。
2) PAHsの濃度は特定の工場から発生するばいじんとの関連が考えられた。
3) トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンの高濃度区域とそれらの使用事業場との関連が認められた。
クロロホルムもその使用事業場付近で高濃度となったが, 工場での使用量は少なく, 別の要因によるものと考えられた。
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