環境化学
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異性体分布から見たポリ塩化ビフェニル (PCBs) の発生源に関する考察
―主成分分析および重回帰分析を用いて―
早川 健一谷 治毅高月 紘酒井 伸一
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2002 年 12 巻 1 号 p. 79-88

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抄録

都市ごみ, シュレッダーダスト, 排ガス, 灰, 環境媒体, カネクロール製品について, コプラナーPCBs異性体12種, ジオルト異性体2種, 主要異性体5種の計19異性体を対象として, その異性体分布について検討を行った。主成分分析の結果, 3つの主成分が得られ, その特徴から第1主成分は燃焼系か製品系かを示す主成分, 第2, 第3主成分は置換塩素数の違いを示す主成分と解釈できた。排ガス, KC-400, KC-600の異性体分布を説明変数として試料の異性体分布に重回帰分析を行った結果, 2つの主成分得点の大きさによって結果が各試料ごとに異なる傾向, および排ガスおよびカネクロール製品の寄与の大きさが各異性体ごとに異なる傾向が見られた。

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