環境化学
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ゴルフ場農薬の液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法による測定について
大野 ちづ子
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2004 年 14 巻 3 号 p. 649-660

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抄録
指針値が定められたゴルフ場農薬を簡易な方法で測定することを検討した結果, GC/MSで一斉分析ができない農薬については, LC/MS/MSで簡易に固相抽出法等で分析できることが判明した。
検出下限値は, イミノクタジン酢酸塩以外, 濃縮しない場合でも, 一番厳しい指針値の物質で, 指針値の1/10以下であった。
固相抽出の抽出法は2種類で対応した。アセトニトリルで溶出する方法と, アセトンで溶出したものを乾固し, アセトニトリルに再溶解する方法であるが, 後者はGC/MSでの一斉分析の試料を利用すれば, 操作手間を省くことができる。
イミノクタジン酢酸塩は, 後者の方法で抽出が可能であった。
ホセチルは, 固相抽出はできなかったが, 指針値の値が高いので, 水試料を濾過するだけで測定が可能であった。
河川水に18農薬の添加回収試験を行った結果, 良好な結果を得た。
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© 日本環境化学会
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