環境化学
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奈良県内における河川の酸性化調査
松本 光弘浅野 勝佳氏家 英司岡田 弘兎本 文昭
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2005 年 15 巻 1 号 p. 103-116

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抄録
平成13年4月から2年間にわたり, 奈良県内の4水系91地点 (大和川水系: 35地点, 淀川水系: 29地点, 紀の川水系: 14地点, 新宮川水系: 13地点) で年4回計8回, 河川の酸性化調査を行った。この結果, pHについてはいずれの水系においても酸性化は見られなかった。しかし, E.C. (5mS/m以下) とアルカリ度 (0.2meq/l以下) の両方の値より判断して, 酸性雨の影響を受けやすい地点が5地点 (淀川水系1地点, 新宮川水系4地点) あった。これらの地点についてpHの経年変化を調べた結果, 5地点の内, 1970年代中頃から2002年まで長期に測定している4地点についてpHの変化を見れば, 深谷川と坂本ダム湖については, 測定開始以来減少傾向が見られた。
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