環境化学
Online ISSN : 1882-5818
Print ISSN : 0917-2408
ISSN-L : 0917-2408
新型グラファイトカーボン吸着剤を用いた大気中アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの分析
古市 裕子神浦 俊一福山 丈二
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 15 巻 2 号 p. 247-257

詳細
抄録
水分の影響を受けにくいグラファイトカーボン系吸着剤 (Carbopack Z) を用いて大気中の不飽和エステル類, すなわちアクリル酸メチル (MA) , アクリル酸エチル (EA) , メタクリル酸メチル (MMA) , メタクリル酸エチル (EMA) およびメタクリル酸ブチル (BMA) を加熱脱着-GC/MS法で分析する手法を開発した。吸着管にはガラス管にCarbopack Z (スペルコ社製) 100mgを充填したものを用いた。また, 加熱脱着装置にはパーキンエルマー社製ATD-400を使用した。吸着管に0.5ngの標準物質を添加し, 7回繰り返し分析して得られた標準偏差から求めたIDL (装置検出限界) は32pg~103pgであった。同様にして求めた大気を10l捕集したときの検出限界は4.9~16ng/m3であった。添加回収率, 保存安定性とも良好であった。
著者関連情報
© 日本環境化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top