GC/MSを用いて大阪府下における大気 (都市域, 住宅地域) 及び水質 (大阪湾, 大阪市内主要4河川) 中の揮発性化合物を同定し, 大気系及び水系における成分比較を行った。
大気系ではトルエン及び安息香酸, 水系ではトルエン, ジクロロメタン或いはジメチルサルファイドが主成分であった。
同定された殆どの揮発性成分は, 人為起源による化合物あったが, 水系で検索されたサルファイド類 (ジメチルサルファイド等) 及び含ヨウ素化合物 (クロロヨードメタン等) は天然起源に由来するものと推定された。大気系, 水系では異性体の存在比が著しく異なる化合物 (ジクロロベンゼン異性体) も存在することが分かった。