環境化学
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培養細胞を用いたハロン代替物質など揮発性, 難溶性化合物の遺伝毒性スクリーニング法の検討
白石 不二雄山本 貴士安原 昭夫阿部 隆彼谷 邦光
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1996 年 6 巻 2 号 p. 217-224

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抄録

本研究では, ハロン代替物質など揮発性でかつ難溶性化合物の培養細胞を用いた遺伝毒性スクリーニングのための新しい試験法の開発を行った。この試験法はオリジナルの化合物からテドラーバッグに試料ガスを作成するシステムとガラス製培養角ビンの培養細胞を一日間回転培養しながら試料ガスを暴露するシステムから成り立っている。この試験法を用いて陽性対照のプロモクロロメタン (BCM) の0.5%から2%の濃度について暴露を試みたところ, 遺伝毒性の指標であるSCEが2.52倍から5.54倍の範囲で, 濃度に依存して強く誘発された。また, 実験を試みた8種類のハロン関連化合物のうち, Halon1301は約2倍のSCE誘発が見られ弱い遺伝毒性が認められたが, それ以外の7種類の化合物については暴露を試みた濃度では遺伝毒性は認められなかった。本試験法はハロン代替物質など揮発性でかつ難溶性化合物の培養細胞による遺伝毒性のスクリーニング法として使用できることが示唆された。

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© 日本環境化学会
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