日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌
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総説
当科で実施したイソチアゾリノン系防腐剤のパッチテスト陽性率と至適濃度の検討
関東 裕美
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2017 年 11 巻 2 号 p. 103-109

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抄録

 パラベンに替わる防腐剤としてイソチアゾリノン系防腐剤が広く使用され, 塗料や冷却タオルなどの日用品のみでなく香粧品による接触皮膚炎 (CD) も報告されている。当科で実施した過去5年間のパッチテスト (PT) 症例は832例でアトピー性皮膚炎 (AD) 患者群も10%含まれていた。接触皮膚炎学会PT共同試薬委員会より配布されたイソチアゾリノン系防腐剤を含む共通アレルゲン2015を当科で貼付した85症例についてAD群とCD群の陽性率を比較してみた結果パラベンmixではAD群の陽性率が高く, イソチアゾリノン系防腐剤MI/CMI (Kathon CG) の陽性率はCD群で高値を呈した。その原因としてAD群では外用剤使用によるパラベン感作の可能性が, CD群の患者は海外化粧品使用頻度が高い可能性を考えている。世界的に使用制限がされるようになったイソチアゾリノン系防腐剤について, 今回のPT結果からMI/CMI感作状況の把握には現在の貼付濃度の変更が必要, 併せてMI単独の貼付も必要であると考えた。

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© 2017 一般社団法人 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
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