日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌
Online ISSN : 2189-7085
Print ISSN : 1882-0123
症例
ウリナスタチンによる術中アナフィラキシーの1例
鶴田 紀子桑代 麻希永瀬 浩太郎井上 卓也成澤 寛與田 幸恵能城 浩和中村 公秀坂口 嘉郎
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2017 年 11 巻 2 号 p. 165-168

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抄録

 21歳男性。外科手術の麻酔導入時にアナフィラキシーショックを発症し, 手術が中止された。ロクロニウムの皮内テストが陽性であったため, 筋弛緩薬を用いずに再手術を行ったが, 再びアナフィラキシーショックをきたし中止となった。原因薬を同定するために, ICUでモニタリング下に1剤ずつ投与テストを実施したところ, ウリナスタチンで膨疹, 咳嗽等のアナフィラキシー症状が誘発された。ウリナスタチンによるアナフィラキシーはまれであり, 貴重な症例と考え報告した。また, 筋弛緩薬における皮膚テストの偽陽性についても考察した。

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© 2017 一般社団法人 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
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