21歳男性。外科手術の麻酔導入時にアナフィラキシーショックを発症し, 手術が中止された。ロクロニウムの皮内テストが陽性であったため, 筋弛緩薬を用いずに再手術を行ったが, 再びアナフィラキシーショックをきたし中止となった。原因薬を同定するために, ICUでモニタリング下に1剤ずつ投与テストを実施したところ, ウリナスタチンで膨疹, 咳嗽等のアナフィラキシー症状が誘発された。ウリナスタチンによるアナフィラキシーはまれであり, 貴重な症例と考え報告した。また, 筋弛緩薬における皮膚テストの偽陽性についても考察した。