2019 年 31 巻 1 号 p. 124-128
距骨無腐性壊死に対してcombined total ankle arthroplasty(cTAA)を施行した1例を経験した.70歳,女性.距骨無腐性壊死に脛骨天蓋部の骨棘形成を伴い,距骨は高度に圧潰していた.人工距骨の挿入困難が予想されたことと,脛骨天蓋部にも病変を認めたため,人工距骨と人工足関節の脛骨コンポーネントを併用したcTAAを施行した.術後短期ではあるが良好な治療成績が得られた.脛骨天蓋面に関節症変化を認め,圧潰が著しい距骨無腐性壊死に対してcTAAは選択しうる術式の一つと考える.