東日本整形災害外科学会雑誌
Online ISSN : 2433-569X
Print ISSN : 1342-7784
症例報告
大腿骨転子部骨折に対する観血的整復固定術の際に大腿深動脈損傷をきたした1例
青木 俊祐李 賢鎬藤巻 裕久柳澤 正彦齋藤 修徳橋 泰明
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2019 年 31 巻 2 号 p. 210-213

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抄録

82歳女性.左大腿骨転子部骨折の診断にて,髄内釘による観血的整復固定術を施行した.術後から大腿部の腫脹の継続,Hb値の低下を認めていた.術直後から深部静脈血栓症(DVT)予防のため抗凝固薬を内服していたが,術後7日目にDVTの診断となり,治療のため抗凝固薬の変更を要した.術後14日目に画像検査にて,左大腿深動脈損傷の診断となり,コイル塞栓術を要した.大腿深動脈損傷は,合併症の一つとして認知する必要がある.

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© 2019 東日本整形災害外科学会
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