東日本整形災害外科学会雑誌
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Print ISSN : 1342-7784
学術集会発表論文
Compromised hostに生じた化膿性脊椎炎の検討
福武 勝典和田 明人長谷川 啓二柘植 新太郎中村 一将高橋 寛
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2020 年 32 巻 1 号 p. 97-101

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抄録

化膿性脊椎炎は近年増加傾向にあり,易感染性宿主(以下CH)の増加との関連が示唆されている.本研究では,当施設の化膿性脊椎炎82例(男性55例・女性27例,平均67.5歳)を後ろ向きに調査し,CH群・非CH群とで比較検討した.両群間で患者背景・起炎菌同定率・CRPの陰転化率・1年生存率に有意差はなかったが,CH群の中で維持透析例の1年生存率が50%と有意に低く,死亡例はすべてメチシリン耐性菌感染症であった.維持透析例ではempiric therapyとしての抗MRSA薬の使用が必要と考えた.

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© 2020 東日本整形災害外科学会
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