2016 年 23 巻 2 号 p. 295-296
肘部管症候群は保存治療では改善がえられがたい場合手術治療が推奨される.当科における肘部管症候群に対する単純除圧術の適応と治療成績について検討した.2003年6月以降,当科にて肘部管症候群に対し単純除圧術を施行した60例66肘,男39例,女21例,右47肘,左19肘,年齢18歳~86歳,平均61歳を対象とした.当科での単純除圧術の適応は,1)肘屈曲にて尺骨神経が前方へ亜脱臼する,2)肘内側に骨棘を認める変形性肘関節症,3)外反肘の合併,4)再発例,を除外した症例とした.この適応に準じて行った単純除圧術の成績は術後経過観察期間平均17か月において,赤堀の評価基準にて優,良合わせて98%と良好であった.術後成績を左右する因子の検討として,年齢,発症から手術までの期間,握力,術前の赤堀分類,経過観察期間を検討したが,どの項目も術後成績に影響を及ぼしていなかった.