2017 年 24 巻 2 号 p. 367-370
症例:60歳男.当科受診の5か月前より右肘痛が出現し,当科紹介受診となった.肘関節屈曲100°~110°で弾発現象と弾発時の疼痛を認めた.エコー,単純MRI,関節造影X線像で腕橈関節前方に介在物の存在を認めた.関節造影CTを施行したところ,伸展位でひだ様組織が腕橈関節内に陥頓し,屈曲位で押し出される像が確認されたため,関節鏡視下に手術を行った.鏡視にて橈骨頭の前方から後外側に滑膜ひだを認め,伸展位で腕橈関節内に陥頓し,屈曲位100°で前方に押し出されて弾発現象が生じることが確認された.滑膜ひだを切除し,弾発現象,疼痛が消失した.
考察:これまでの報告で,弾発肘の画像検査としてエコーやMRI検査が有用とされてきた.本症例でもそれらは有用であったが,屈曲位・伸展位で撮影した関節造影CTで腕橈関節内の介在物とその存在範囲をより明瞭に描出可能であり,弾発肘に対して有用な検査と考えられた.